新幹線の切符を一か月前に予約してあるけど直前になって台風発生。
しかも新幹線に乗る日に台風が近づく予報が・・・・
新幹線ってどんな条件で遅延(徐行運転)や運休するの?
新幹線が台風の接近により、遅延、運休した場合は後続の電車への振り替えで切符の扱いは?
切符の払い戻しの条件や手数料はどうなるの?
台風が気て長距離の移動ができなくなると、ほんと困りますよね。
ちょっと気になることがありましたので調べてみました。
目次
新幹線が台風の影響で遅延、運休する条件
新幹線が天候によって遅延や運休する場合には条件があります。
強風と大雨の組み合わせにより運行に影響があるのではなくそれぞれの状況により影響がでます。
新幹線の計画運休
いままでは台風が来ても直前まで運休の判断をすることはありませんでした。
しかし2018年の台風24号が日本上陸に伴い事前に新幹線を運休させるという計画運休が発表されました。
そのため強風や大雨といった判断での運休だけでなく事前に台風が来ることが確実な場合は新幹線が運休になる発表がJRから行われる可能性もあるので発表には注意しておきたいですね。
運休になるのは新幹線だけでなく普通電車にも影響するので移動計画がある場合は注意が必要ですね。
2018年の台風24号の場合は下記のように順次運休になる旨発表されました。
東京発午前9時半の博多行き「のぞみ21号」、上りが博多発同9時10分の東京行き「のぞみ16号」を最後に「のぞみ」「ひかり」の全列車が運休する。「こだま」も名古屋-三島間は名古屋発午前11時59分の上り列車が最終で、残る東京-三島間も午後5時以降は全て運休となる。
強風による影響
新幹線は、通常の電車でもそうなんですが、風速30メートルを超えると運休になります
なお、JRでは風速が20メートルを超えると速度を落として徐行で運行。
この場合は遅延が発生しますね。
風速20m/s以上
東北新幹線、上越新幹線・・・160km/h制限
東海道新幹線・・・170km/h制限
風速25m/s以上
山陽新幹線・・・120km/h制限
その他・・・70km/h制限
風速25メートル毎秒だと台風が直撃するルートの場合は、ほぼ確実に新幹線の運行に影響がでることになります。
25メートル毎秒の台風の場合、天気予報では、「台風の暴風域が」という言い方をします。
ですので、暴風域を持つ台風が接近する場合は風速25メートル毎秒を超える可能性があるので要注意。
また台風の強さという意味では、「強い台風」の定義は中心付近の風速が33メートル毎秒以上になります。
そうなると台風の接近により新幹線が運行中止の可能性があることになります。
台風の強さは以下のように表します。強いは一番下なんですよ。
強い < 非常に強い < 猛烈な
大雨による影響
大雨の場合は、比較的遅延や運休の条件が低くなっています。
台風は位置によって雨の量がまったく異なってくるので難しいものです。
台風の雨は、強さだけでなく周辺の前線の有無や、台風自体のスピードにも影響するからなんですね。
新幹線は、1時間あたり50mm以上の雨が降ると速度制限や運休が出てきます。
この条件については同じJR管内の路線によっても差分があるんです。
それでは各新幹線の路線についてみてみましょう。
東北、上越、長野新幹線
⇒1時間あたり50mm以上の雨で時速70キロメートルに速度制限
⇒運休することは想定されていないようです。
東海道新幹線
⇒1時間あたり50mm以上の雨で時速70キロメートルに速度制限
⇒1時間あたり60mm以上の雨で運転中止です
山陽新幹線
⇒1時間あたり55mm以上の雨で運転中止です
九州新幹線
⇒1時間あたり100mm以上の雨で運転中止です
こうしてみると山陽新幹線が台風に敏感なようですね。
この差は新幹線が走行するルートに大きく影響を受けているみたいです。
海沿いを走る新幹線は風に弱く、九州、東北、上越、長野新幹線などは内陸を通るため比較的台風に強いようですね。
ただし、状況によっては東北新幹線も運休はありえるので台風直撃のような場合は注意しておいたほうかいいですよ!
運転見合わせと運休の違い
新幹線や列車が遅れるときに出てくるのが運転見合わせと運休という言葉。
この運転見合わせと運休の2つの言葉の違いを理解しておきましょう。
運転見合わせ
列車の出発は時刻が決まっていますが定刻に出発できず待っている状態。
新幹線が遅延している時には運転見合わせの新幹線が出発を待っている状態ですね。
特に指定席券を持っている人にとっては自分の乗る新幹線より前の新幹線がいると新幹線を変更するか悩ましい状況ですね。
新幹線は特急列車で特急料金を払っています。
目的地に到着する遅延が2時間を超えると特急料金は払い戻しが効くんですよ。
運休
運休はその新幹線の運転自体が中止になった状態ですね。
運転がなくなったので指定席券が無効になり全額払い戻しになります。
乗車するはずだった新幹線には乗れないのでですが別の新幹線や振り替え輸送を利用した場合は払い戻しされないので注意してください。
また駅では運転中止という言葉が使われることもあります。
新幹線が台風の影響で遅延、運休したときの切符の扱いについて
では、台風により、新幹線が遅延した場合は切符はどのような扱いになるか確認しておきましょう。
まず、基本的には以下のような扱いになります
- 指定された電車が運休になった場合、全額(特急券+乗車券)の払い戻しが可能
- 特急券が必要な電車が到着地に2時間以上遅れた場合は特急券の払い戻しが可能
上記のような扱いになるので、運休の場合は払い戻しをせずにそのまま後続の電車に乗車することも可能です。
ただし指定席は使用できないのでそのままの切符だと自由席に乗ることになります。
もちろん後続電車の指定席に空席があるのであれば、窓口で差額なしに指定席券を変えてもらうことが可能です。
乗っていた新幹線が運転中止、そして後続電車に乗ることができるが指定席に空きが無い場合、そのままだと自由席にしか乗れません。
しかし窓口で切符を変更してもらえば、特急券の半額が返金されます。
自由席との差額ではないので変えないともったいないですね。
https://affi-convert.com/wp-admin/post.php?post=6636&action=edit
新幹線が途中で運転中止になった場合
夜間の台風で、乗った新幹線が止まってしまった。しかもそこで当日の運行が中止になった場合です。
これが非常にまずい状況ってやつですね。
大抵の場合は、運行中止で行ける駅まで移動しその時点で新幹線を降ろされます。
この場合は後続(翌日)電車で、出発地に戻してもらえますし(無賃送還)、切符は全額(特急券+乗車券)の払い戻しが可能です。
もちろん、戻る場合は窓口で相談の上、切符を処理してもらう必要があります。
そこで移動をいったん諦める場合は、特急券全額、乗車券は下車駅から目的地までの金額を返金してもらえます。
移動を継続する場合は後続に電車が無いので翌日の朝まで、待つことになります。
JRはホテルなどの宿泊場所は用意してくれません。自分で探すことになります。
夜間は新幹線が休憩用に用意される場合があります
俗に言われる
新幹線ホテル
です。
しかし、これがまたすべての新幹線の駅に用意されるわけではなかったりします。
あくまで用意されればそれはJRの好意ということで。
もちろんJRは新幹線ホテルのある駅まで移動する手段は提供してくれるようです。
ただ、同じように新幹線が止まって新幹線ホテルを利用する人も多くなるので席が空いていればラッキーということで。
なければ駅の待合室とかで朝まで・・・
そのまま翌日まで過ごし次の日の朝に乗る新幹線ですが、もちろん別の新幹線ということになるので前の新幹線の指定席券はもちろん無効です。
新しい新幹線の指定席が空いていれば、差額無しで変更してもらうことが可能です。
遅延により乗り換えが間に合わない場合
JRで移動中に遅延に巻き込まれ、乗るはずの新幹線に間に合わない場合と、新幹線の遅延で乗り継ぎは間に合わない場合があります。
それぞれの場合について確認しておきましょう。
JRが遅延し新幹線に間に合わない場合
後続の新幹線には自由席に乗ることができます。
もし電車が止まってしまった場合は駅窓口で相談しましょう。
タクシーなどでの移動で間に合う場合はタクシーチケットを貰える場合もあるようです。
原則的には窓口で相談です。
自分で判断して乗車を継続した場合は何の補償もしてくれません。
ちなみにJR以外が遅延し指定の新幹線に乗れない場合は、残念ながら「お客様の都合」による遅延になります。
この場合は諦めて後続の新幹線の自由席で移動するしかありません。
新幹線が遅延し、乗り継ぎに間に合わない場合
例えば名古屋から秋田に移動する場合で東京に到着する時間が遅れると乗り継ぎに影響がでますよね。
このような場合は、新幹線の中で、
「新幹線(特急列車)に乗継予定の方は車掌にお知らせ下さい」
ようにアナウンスや車掌さんが客車を周ってくれますので申し出ましょう。
この場合は、乗り継ぎ電車が待ち合わせしてくれたりJRとしての最善の方法をとってもらえます。
自分から聞かないと対応してもらえないので必ず車掌さんに聞くことが重要です。
乗り継ぎ先が、飛行機やJR以外の電車であるような場合は残念ながらJRは補償してくれません。
自分で乗り継ぎ先の飛行機会社や電車の会社に確認するしかありません。
目的地まで到着できず、ホテルが無駄になってしまう場合も当日キャンセル料は自前です。
JRの乗車券は以下の方針によって契約が結ばれます。
「お客を指定した目的地まで送り届ける」
という契約を結んでいるにすぎません。
何時までに、今日中にという目的地まで送り届けるという契約はないのです。
電車の到着時刻はあくまで予定なのです。
到着時刻を保証してくれるわけではないので勘違いしないようにする必要があります。
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まとめ
日本の鉄道は世界で有名になるくらい正確に動いています。
ただそれはあくまで問題が無い場合のみ。
台風や大雨などの天候により運行障害はどうしようもありません。
しかもこうして確認してみると、JRはJR間への乗り継ぎは可能な限り対応しますがそれ以外の補償はいっさいありません。
電車が遅れて、飛行機に乗れない、ホテルまで辿り着けない、そういったことまで補償してくれないのです。
また、遅延や運休が発生した場合は、長距離の場合はとにかく車掌や駅の窓口で相談することが重要です。
自分で判断して移動をすると払い戻しの機会まで失うことになりかねませんからね。