新幹線に乗る予定で切符を購入したんだけど明日の天気は強風が強いらしい。
最近ニュースで新幹線が強風で遅延したり運休したというのを聞いたような。
実際どれくらいの風の強さで新幹線が遅延したり運休したりするのか?
そんな疑問にお答えします。
目次
新幹線が強風で遅延する運休する基準とは?
新幹線が強風で遅延や運休する場合には基準が当然ながら存在します。
台風が来ていなくても強風になるような天候も起こります。
風は、空気の流れのこと、空気には気圧があり、その気圧の差によって、風を発生させることなります。
気圧に違いがあると、高い気圧から低い気圧へ空気が移動し、この空気の移動が「風」となります。
その気圧の差が大きければ、大きいほど強い風となっていくのです。
特に冬場は台風が来ているわけではないのにものすごい風で注意報や警報が出たりします。
でも、天気予報で警報や注意報が出ても新幹線が運休したり遅延したりしないわけです。
強風による影響で新幹線が止まる
新幹線にかかわらず、通常の電車も同じで風速30メートルを超えると運休になるんです。
JRでは風速が20メートルを超えた時点で速度を落として運行するようになります。
いわゆる徐行運転ですね。
この場合は遅延が発生しますね。
通常の新幹線の運行では200km/hで走行しますが風が強くなると以下のように速度を落とします。
風速20m/s以上
東北新幹線、上越新幹線・・・160km/h制限
東海道新幹線・・・170km/h制限
風速25m/s以上
山陽新幹線・・・120km/h制限
その他・・・70km/h制限
25メートル毎秒というと台風並みの風です。
また台風の強さという意味では、「強い台風」の定義は中心付近の風速が33メートル毎秒以上になります。
そうなると台風の接近により新幹線が運行中止の可能性があることになります。
大雨による影響で新幹線は止まる?
強風では運休、遅延が発生しますが大雨の場合は、比較的遅延や運休の条件が低くなっています。
新幹線も大雨で速度制限や運休が発生することになります。
その値は新幹線では1時間あたり50mm以上。
ちなみに
雨となると20mmでの雨で下記のような状況なんです。
- 傘をさしてもずぶ濡れ
- 階段が滝
- 側溝があふれ始める
20mmでこの状況ですから、50mmといえばもう外に出るなんて無理な猛烈な雨なんです。
50mmでは下記のような状況になるんです。
- マンホールから水が噴き出す
- 広い範囲で道路冠水が始まる
- 店舗浸水や床下浸水が始まる
- 地下への浸水が始まる
- 内水氾濫が発生しだす
- 小さな土砂崩れが起きる
もうここまで来ると自然災害といえるレベルなんです。
だから新幹線は大雨での運休遅延がすくないんですね。
ところが大雨の判断はJR管内の路線によっても差分があるんです。
それでは各新幹線の路線についてみてみましょう。
東北、上越、長野新幹線
⇒1時間あたり50mm以上の雨で時速70キロメートルに速度制限
⇒運休することは想定されていないようです。
東海道新幹線
⇒1時間あたり50mm以上の雨で時速70キロメートルに速度制限
⇒1時間あたり60mm以上の雨で運転中止です
山陽新幹線
⇒1時間あたり55mm以上の雨で運転中止です
九州新幹線
⇒1時間あたり100mm以上の雨で運転中止です
こうしてみると山陽新幹線が天候変化に敏感なようですね。
九州新幹線なんて100mm以上というもう大雨。
ここまで来ると新幹線乗ってる場合ではないですね。
この差は新幹線が走行するルートに大きく影響を受けているみたいです。
海沿いを走る新幹線は風に弱く、九州、東北、上越、長野新幹線などは内陸を通るため比較的天候変化に強いようですね。
新幹線が強風の影響で遅延、運休したときの切符の扱いについて
では強風や大雨により新幹線が遅延した場合は切符はどのような扱いになるか確認しておきましょう。
まず、JRのホームページでは以下のような記載になっています。
指定された電車が運休になった場合、全額(特急券+乗車券)の払い戻しが可能
特急券が必要な電車が到着地に2時間以上遅れた場合は特急券の払い戻しが可能
上記のような扱いになるので、運休の場合は払い戻しをせずにそのまま後続の電車に乗車することも可能です。
ただしこの場合は指定席は使用できなくなります。
後続の新幹線でも指定席予約している人がいますからね。
そのため、そのままの切符だと自由席に乗ることになります。
もちろん、新幹線が天候異常を原因に運休した場合は切符の変更が可能です。
後続の新幹線に指定席に空席があるのであれば新たに指定席を取ることができます。
みどりの窓口や駅の窓口で差額なしに指定席券を変えてもらうことが可能です。
乗っていた新幹線が運転中止、そして後続電車に乗ることができるが指定席に空きが無い場合は残念ながら自由席にしか乗れません。
しかし窓口で切符を変更してもらえば、特急券の半額が返金されます。
自由席との差額ではないので変えないともったいないですね。
新幹線が途中で運転中止になった場合
大雨で乗っていた新幹線が途中で止まってしまった。
しかもそこで当日の運行が中止になった場合です。
最終新幹線なんて乗るんじゃなかったと思える瞬間ですね。
非常にまずい状況です。
この場合は新幹線は運行中止あとに行ける駅まで移動し新幹線の乗客を降ろします。
諦めて出発地に帰る場合
この場合は後続(翌日)電車で、出発地に戻してもらえますし(無賃送還)、切符は全額(特急券+乗車券)の払い戻しが可能です。
もちろん戻る場合は窓口で相談の上、切符を処理してもらう必要がありますよ。
翌日に移動しても意味がないのであればこの判断が一番お得になります。
その駅で移動を諦める場合
停車駅で移動をいったん諦める場合は、特急券全額、乗車券は下車駅から目的地までの金額を返金してもらえます。
移動を継続する場合
この場合は新幹線が動くまで待って乗車することになります。
きっぷは指定席の扱いが変わってくるので窓口で相談することが必要になります。
その日の新幹線がもう存在しない場合
新幹線がいつ動くかわからない。
本日は運休というアナウンスがあった。
しかたないから宿泊する場所を考えるけどJRはホテルなどの宿泊場所は用意してくれません。
自分で探すことになります。
こういった場合は新幹線が休憩用に用意される場合があります
俗に言われる
新幹線ホテル
です。
しかし、これがまたすべての新幹線の駅に用意されるわけではなかったりします。
もちろんJRは新幹線ホテルのある駅まで移動する手段は提供してくれるようです。
ただ、同じように新幹線が止まって新幹線ホテルを利用する人も多くなるので席が空いていればラッキーということで。
なければ駅の待合室とかで朝まで・・・
そのまま翌日まで過ごし次の日の朝に乗る新幹線ですが、もちろん別の新幹線ということになるので前の新幹線の指定席券はもちろん無効です。
新しい新幹線の指定席が空いていれば、差額無しで変更してもらうことが可能です。
新幹線の遅延により後続の乗り換えが間に合わない場合
JRで移動中に遅延に巻き込まれ乗るはずの新幹線に間に合わない場合、新幹線の遅延で乗り継ぎは間に合わない場合があります。
それぞれの場合について確認しておきましょう。
JRが遅延し新幹線に間に合わない場合
後続の新幹線には自由席に乗ることができます。
もし電車が止まってしまった場合は駅窓口で相談しましょう。
タクシーなどでの移動で間に合う場合はタクシーチケットを貰える場合もあるようです。
原則的には窓口で相談です。
自分で判断して乗車を継続した場合は何の補償もしてくれません。
ちなみにJR以外が遅延し指定の新幹線に乗れない場合は、残念ながら「お客様の都合」による遅延になります。
この場合は諦めて後続の新幹線の自由席で移動するしかありません。
新幹線が遅延し、乗り継ぎに間に合わない場合
例えば名古屋から秋田に移動する場合で東京に到着する時間が遅れると乗り継ぎに影響がでますよね。
このような場合は、新幹線の中で、
「新幹線(特急列車)に乗継予定の方は車掌にお知らせ下さいい」
このようにアナウンスや車掌さんが客車を周ってくれますので申し出ましょう。
この場合は、乗り継ぎ電車が待ち合わせしてくれたりJRとしての最善の方法をとってもらえます。
自分から聞かないと対応してもらえないので必ず車掌さんに聞くことが重要です。
乗り継ぎ先が、飛行機やJR以外の電車であるような場合は残念ながらJRは補償してくれません。
自分で乗り継ぎ先の飛行機会社や電車の会社に確認するしかありません。
目的地まで到着できず、ホテルが無駄になってしまう場合も当日キャンセル料は自前です。
JRの切符は以下の方針によって購入により契約が結ばれます。
「お客を指定した目的地まで送り届ける」
という契約を結んでいるにすぎません。
何時までに、今日中にという目的地まで送り届けるという契約はないのです。
電車の到着時刻はあくまで予定なのです。
到着時刻を保証してくれるわけではないので勘違いしないようにする必要があります。
新幹線が強風で遅延や運休になる基準まとめ
新幹線が強風で運休や遅延になる場合には運営会社によって決まった基準があります。
強風であればおおむね20メール/秒以上の風で影響が出てきます。
大雨の場合は台風が来てもなかなか影響を受けません。
50mm以上の豪雨が継続的に続く場合に影響が出ると考えてくださいね。
天気により新幹線が影響を受けそうな場合はスマホでニュースをよく確認しておきましょう。